園長だより

ハナミズキ

ハナミズキ    

 姫木蓮が終わったら今度はハナミズキが咲き始めた。当園のハナミズキは二本とも白であるが赤やピンクもある。日本には自生していない。日本では近縁種のヤマボウシが自生していて、花は白である。ヤマボウシの実は、「ヤマガ」と言って、木苺のような赤い実を付け食べられる。私も試しに食べたことがある。ハナミズキも実を付けるが形が異なる。ヤマボウシは漢字で「山法師」と書き、花が法師の頭巾に似ているからと言われている。花と書いたが、じつは白い花弁のように見えるのは苞である。

 ハナミズキはアメリカでは最も愛されている花だといわれていて、日本ではアメリカとの交流の一つとして広く伝わっている。明治45年東京都知事がアメリカのワシントンに桜を贈った。ポトマック河畔の桜並木は毎年ニュースになる。全米桜祭りである。桜の返礼として大正4年ハナミズキが贈られてきた。

令和4年5月12日 坂本信行