感情を言葉で
2023年07月07日
他人に物をあげたり譲ったりする行為
前回に関連させて、物をあげるという行為は、人間以外の他の動物ではできない。人間だからできるのである。物をあげたり、譲ったり、感謝したりすれば争いごとは起きない。逆に、他の人の物を奪う行為は、争い事の原因になる。
1歳頃に「友達をかじる」というヒヤリハットのケースが多くなる。例えば、他の人が遊んでいる物を「貸して」と言わずに黙って取る。取られた子は「イヤ」と言わずに取った子の腕をかじる。
この年頃はまだ自分の物と他人の物の区別がわからない。ほしいものはすべて自分の物である。そして言葉で表現することもまだできない。したがって保育教諭の大事な出番になる。かじった子に対して、「悔しかったのね。もっと遊びたかったのね。」と、まずその子の気持ちを認めたうえで「取らないで、いやだよ」とか、「○○ちゃん痛い痛いと言って泣いているよ」とか、自分の気持ちや相手の気持ちを言葉に置き換え、そしてその伝え方を教えてあげる(聞かせる)ことが大事である。「お友達の腕をかじったらダメ。」と、真っ先に行動を叱ったり否定したりするのではなく、先ず子どもの気持ちや感情を認めたうえで、どうすればいいのかを教えてあげるのである。かじられた子に対しても「遊びたかったのね」と先ず子どもの気持ちを認めてあげてから「○○ちゃんの遊んでいるのを黙って取ってはダメだよ。貸してというのだよ」と、教えてあげることが大事である。気持ちを言葉で、こんな力を少しずつつけさせたい。
令和5年7月7日 盛岡幼稚園長
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