園長だより

積み重ねの大切さを避難訓練でも学ぶ

     様々な災害から子どもたちの命を護る避難訓練を毎月実施しています。

     火災、地震、水害等の自然災害だけではなく、不審者の侵入時の避難訓練も実施しています。

     消防署の方に参加いただいた総合訓練では、防火服や消防車を間近に見たり触れたり質問したりする機会をいただき、子どもたちは目を輝かせつつ防災・防火への関心を高めていました。  

     今年度は、災害時に子どもたちを安全に保護者の方に引き渡す訓練もご家庭の協力を得て行い、非常事態発生時の対応の在り方を実際に近い形で学ぶ機会となりました。

先日の避難訓練は、訓練日時を担任にも事前に知らせずに実施する形をとりました。

     園内放送が突然「強い地震が発生したこと。」「先生の指示で安全を確保すること。」「その後に避難を開始すること。」を強めの口調で伝え、訓練開始となりました。幼稚園部はその時の活動を止め、頭を護り、その後、先生に誘導されてホールに。すべての園児が防災頭巾をかぶり静かに整列し、避難人数と怪我の有無の報告となりました。いつもの訓練以上に、静かに先生の話に耳を傾け行動する姿が印象的でした。1階の保育部も突然のことで泣き出す声も聞こえはしましたが、先生の指示の中ですぐに落ち着き、こちらも防災頭巾や布団で頭を保護し、訓練に参加できました。

     今回、幼稚園部はクラスによって給食の配膳中、食事中、片づけ中の時間と重なりましたし、保育部は午睡の準備の時間帯と重なり、先生たちにも子どもたちにも対応が難しい時間帯での実施となりました。しかし、現実の災害がいつ発生するかわからない中ではきわめて実践的な訓練となり、日常の訓練の積み重ねが生かされる形となりました。混乱なく落ち着いて行動できた子どもたちの姿に安堵しました。 

今年度、盛岡市周辺は線状降水帯、地震、岩手山の噴火警報発令等々があり避難訓練等の大切さがさらに増した年となっています。

令和6年11月15日  園長 津川 哲二