園長だより

観劇で感じられた 育まれてきている感受性

     人形劇の鑑賞会が先週ありました。子どもたちに「人形劇を通して、ダイナミックな表現を体感し、笑ったり、驚いたり、様々な感情を経験することで、子どもの感受性を育む機会とする」というねらいをもっての観劇でした。

     二つの出し物に子どもたちがどんな反応を示してくれるのか関心を持ちながら見ていました。クイズを取り入れた一つ目の演目は参加型であり、団員の豊かな演技力と感情表現に圧倒され、その一挙手一投足に、大きな歓声をあげ身体全体で楽しさや嬉しさなどを表しながら観劇する「いちごクラス」から「Aクラス」までの子どもたちでした。劇中のクイズはどのクラスの子にも解答する機会が与えられ、正解を告げら満面の笑みを浮かべ誇らしげに自席へもどる姿が印象的でした。次の演目は人形劇、小坊主の動きや会話の楽しさから大笑いしていたものの、やまんばの登場、臨場感と迫力のある声に引き込まれ怖い思いをする子もいつつ、子どもたちの心をしっかりとつかみ、人形劇の世界に思いっきり浸らせてくれました。 アッという間に終演時刻を迎えた1時間でした。

 観劇のねらいの後段に「観劇をきっかけに、友達や家族と会話を広げたり、遊びで再現したりして豊かな学びにつなげていく。」という一文があります。

 幼稚園では、3日の今日、豆まき会がありBクラスは鬼役となりA・Cクラスをまわり、観劇での経験を活かしました。2月の予定にはB・Cクラスの劇遊びも企画されています。楽しみです。

    令和7年2月3日  園長 津川哲二

今年を振り返り、希望あふれる新年をと願います

     昨日は2学期の終業式でした。ホール一杯に響く子ども達の「おはようございま~す!」と元気で明るい挨拶で始まりました。友達と一緒の遊びや学び、さらには夏・秋・冬の季節に関わる園行事を思いっきり満喫し、思い出がたくさんできたことを感じさせる子ども達の姿でした。

     24日からはクリスマスイブ・大晦日・お正月とこの年末年始は子ども達にとって楽しみな行事が続き、ワクワク感が一杯かと思います。家族や親せきの方などが集まったりすることも多くなる時季かと思われます。我が子との触れ合いや語らいの時間をいつもより多くとっていただけるいい機会でもあります。そんな団らんの中で、我が子のこの1年の楽しかった体験や思い出も話題にしていただければ、より一層、子どもの心に残る年の瀬となると考えます。新しい年を迎えた際も、真新しいカレンダーに目を向けさせながら、今から一年がスタートすること。いろいろなことがここからまた始まること。子どもの年齢相応に、「なんかワクワクする」「今年はこんなことやりたい」という期待感を子どもと一緒に味わっていただければと思います。

   子ども達が、全員揃う1月22日は3学期始業式。 元気で明るい笑顔を待ちたいと思います。

 令和6年12月24日  園長 津川哲二

卒園が近づいてきている年長さんの更なる成長を!

     師走を迎え、2学期も残り少なくなってきています。年長のAクラスの子どもたちにとっては盛岡幼稚園で過ごす生活も4か月を切りました。年長さんとしての成長と振る舞いが期待される1年です。そのような中での9月の運動会は自分たちの参加種目での活躍の他に開閉会式での大切な役割を果たしてくれました。過日のお店屋さんごっこ「トトロランド」では様々な工夫を凝らしたお店やステージ、お化け屋敷等を準備し、来店した年下のクラスの子どもたちを楽しませ会場内は大賑わいでした。   この二つの事に向けて子どもたちは、事前に友だち同士でアイデアを出し合ったり、どのように行事を進めるか話し合ったりするなど、準備で苦労を重ねながら本番を迎えていました。悩んだり工夫したりして一生懸命取り組んだことが、保護者や年下のみんなの笑顔と喜びに繋がり、一人一人の達成感や自信に繋がっていること、子どもたちの表情に見て取れました。 その姿に子どもたちの成長を実感しました。 

 トトロランドを終えて一週間ほどのところで、仁王小学校での学校体験に出かけました。これまで幼稚園での様々な遊びや体験をとおしながら学びを深めてきた子どもたち、小学校体験を終えてどんな表情で戻ってくるかなと思っていましたが、楽しそうな笑顔あふれた表情で戻ってきました。安堵です。  小学校入学への準備は、まだまだ続いていきます。

 今、Aクラスの子どもたちは、12月の大きなイベント「聖誕劇」に向けて着々と準備を進めているところです。

 

 令和6年12月3日  園長 津川哲二

積み重ねの大切さを避難訓練でも学ぶ

     様々な災害から子どもたちの命を護る避難訓練を毎月実施しています。

     火災、地震、水害等の自然災害だけではなく、不審者の侵入時の避難訓練も実施しています。

     消防署の方に参加いただいた総合訓練では、防火服や消防車を間近に見たり触れたり質問したりする機会をいただき、子どもたちは目を輝かせつつ防災・防火への関心を高めていました。  

     今年度は、災害時に子どもたちを安全に保護者の方に引き渡す訓練もご家庭の協力を得て行い、非常事態発生時の対応の在り方を実際に近い形で学ぶ機会となりました。

先日の避難訓練は、訓練日時を担任にも事前に知らせずに実施する形をとりました。

     園内放送が突然「強い地震が発生したこと。」「先生の指示で安全を確保すること。」「その後に避難を開始すること。」を強めの口調で伝え、訓練開始となりました。幼稚園部はその時の活動を止め、頭を護り、その後、先生に誘導されてホールに。すべての園児が防災頭巾をかぶり静かに整列し、避難人数と怪我の有無の報告となりました。いつもの訓練以上に、静かに先生の話に耳を傾け行動する姿が印象的でした。1階の保育部も突然のことで泣き出す声も聞こえはしましたが、先生の指示の中ですぐに落ち着き、こちらも防災頭巾や布団で頭を保護し、訓練に参加できました。

     今回、幼稚園部はクラスによって給食の配膳中、食事中、片づけ中の時間と重なりましたし、保育部は午睡の準備の時間帯と重なり、先生たちにも子どもたちにも対応が難しい時間帯での実施となりました。しかし、現実の災害がいつ発生するかわからない中ではきわめて実践的な訓練となり、日常の訓練の積み重ねが生かされる形となりました。混乱なく落ち着いて行動できた子どもたちの姿に安堵しました。 

今年度、盛岡市周辺は線状降水帯、地震、岩手山の噴火警報発令等々があり避難訓練等の大切さがさらに増した年となっています。

令和6年11月15日  園長 津川 哲二