園長だより

木の葉が落ちて

木の葉が落ちて

園庭の木の葉が落ちた。この時期になると一つの詩が頭に浮かぶ。それは相田みつをの「裸の木蓮」である。

  裸の木蓮   相田みつを

 いま庭の木蓮は裸です/枯葉一枚枝に残しておりません

 余分なものはみんな落として/完全な裸です

 

 しかしよく見ると/それぞれの枝の先に

 固い蕾を一ツずつ/持っています

 

 木蓮にとって/一番大事なもの

 ただ一ツしっかりと/守りながら

 冬の天を仰いで/キゼンと立っています

 

 キゼンということばを/独占したかのように

 裸の木蓮は/寒風の中に

 ただ黙って立っています

 

 当園にも木蓮がある。葉の落ちた枝の先に、一番大事なものをしっかり持って、寒風にキゼンと立っている。私にとって一番大事なものは何だろう。当園にとって一番大事しなければならないものは何か。

子ども赤十字活動

青少年赤十字活動「銀色有功章」  

 この度、日本赤十字社様より銀色有功章をいただいた。青少年赤十字活動継続15年への貢献に対してである。昨年5月のホームページ「園長だより」でお知らせしたように、幼児の場合は「子ども赤十字」と呼んでいる。当園は年長のAクラスが登録しているが、それは年長としての自覚を促し低年齢の子どもたちの世話や園の環境等に関心を持っていただく芽を育てたいからである。

14日の赤十字活動研究会では、小中高それぞれの事例発表とパネルデスカッションがあった。テーマは『主体的に「気づき・考え・実行する」児童生徒の育成を目指して』であった。「主体的に」という考えや児童生徒の実態、それに対するアプローチが参考になった。

令4年11月18日 園長 坂本信行 

 

創立115周年

令和4年(2022年)は、盛岡幼稚園として115周年の誕生節目です。その経過概要は、皆様にお配りした9月発行の園報262号に記載させて頂きました。本年当初から節目の記念事業は粛々と進めておりましたが、そのまとめの時期になりましたので、この度11月13日にグランドホテル会場で、コロナ禍で開催憂慮されましたが、ささやかな式典・記念祝賀会をいたしました。子育ての社会環境変化の著しいこの時代、私どもは、創立の建学理念、子どもそれぞれの個性を尊重し、幼稚園での主体的表現や労作活動を自然に伸び伸びと発揮させることを、幼稚園と家庭との協同との精神を改めて確認をいたしました。

 

法人理事長 坂本 洋

青い目のメリーちゃん

青い目の人形「メリーちゃん」と「メーガンちやん」

子どもたちの作品展が開催されました。その会場に日米の親善交流を願い、アメリカから贈られた青い目の人形「メリーちゃん」を展示しました。この人形は、1927年(昭和2年)日本全国に12,729体が贈られた一体です。多くの人形は、太平洋戦争で敵のスパイとして処分されましたが、当園の職員はそれを憂い、ケースごと倉庫に保存しておいたものです。

「メリーちゃん」と同時にメリーちゃんの妹「メーガンちゃん」も一緒に展示しました。「メーガンちゃん」は本園卒園生(20回生)の池野ノブさんから贈られたものです。ノブさんは、幼稚園在園当時メリーちゃんと一緒にふれあい、遊んだ思い出があり平成6年に来園された際、メリーちゃんと再開し感激し、後日、当園にメリーちゃんの妹「メーガンちゃん」を贈っていただいたものです。池野ノブ(ノブ・池野・ファリル1921~2012)さんは、オクラホマ州タルサ市に在住し、元タルサ短期大学日本語教授でした。

令4年10月29日 園長 坂本信行