園長だより

サツマイモの苗植え

タッピングの畑    

 今年も北山の熊谷様からお借りしている畑にサツマイモを植えてきた。この畑は創立百周年の事業として平成19年に始めたものである。サツマイモの苗を植える際、気を付けなければならないのは植え方で、苗を横に寝かすのがコツである。普通の野菜や花の苗は土に縦に植えるがサツマイモは横に寝かす。私も毎年このサツマイモ植えに携わってきた。私にはサツマイモ植えの他に楽しみがある。それはウスバシロチヨウとギンランに会うことだ。今年もゆったりと舞うウスバシロチヨウが見られ、良かった。実は、3年前に畑の上の方にある立原道造の詩碑の周りの林が伐採された。そのためかどうかはわからないが、ウスバシロチョウは少なくなった。ギンランの数は変わらないように思えるが、気を付けないと見つけることができない。今年も白いギンランを目にし、ほっとする。豊かな自然が続くとよい。

令和4年5月27日 坂本信行 

ハナミズキ

ハナミズキ    

 姫木蓮が終わったら今度はハナミズキが咲き始めた。当園のハナミズキは二本とも白であるが赤やピンクもある。日本には自生していない。日本では近縁種のヤマボウシが自生していて、花は白である。ヤマボウシの実は、「ヤマガ」と言って、木苺のような赤い実を付け食べられる。私も試しに食べたことがある。ハナミズキも実を付けるが形が異なる。ヤマボウシは漢字で「山法師」と書き、花が法師の頭巾に似ているからと言われている。花と書いたが、じつは白い花弁のように見えるのは苞である。

 ハナミズキはアメリカでは最も愛されている花だといわれていて、日本ではアメリカとの交流の一つとして広く伝わっている。明治45年東京都知事がアメリカのワシントンに桜を贈った。ポトマック河畔の桜並木は毎年ニュースになる。全米桜祭りである。桜の返礼として大正4年ハナミズキが贈られてきた。

令和4年5月12日 坂本信行 

今年度の運営方針

今年度の運営方針  

 今年度もふたば会の対面での総会がコロナ感染予防のために書面議決となった。園内にウイルスを持ち込まないという予防対応から仕方のないことである。昨年度もそのようにした。そのことによる弊害もある。その一つに、園長の経営方針を保護者に話す機会がなくなったことだ。以前であれば、総会時の園長挨拶でその年の園の運営方針について話してきたが、それができなくなったことである。その反省として、今年度はホームページの園長だよりの回数を多くしようと考えている。また、今年度はふたば会の議案書と一緒に運営方針をご家庭に配布した。ぜひお目通し願いたい。

令和4年5月2日 坂本信行 

こいのぼり

こいのぼり  

4月18日は週明けだったが園務日誌には、「泣いて登園する子はいなかった」との記述があった。そして翌19日は欠席者が4名と少なかった。やっと新入園児も落ち着いてきたのかとうれしくなる。

 子どもにとっては親が一番です。「お母さんがいい」と泣く子にとって、私たち職員は親にはかないません。親から離れるのは不安が伴います。親にしがみついたり、泣いて訴えたりしているのは当然です。私達はその個々の気持ちを受け止めながら、子ども自身が幼稚園は安心できる、楽しい場所であるということを肌で感じとれるような対応に努めていきたい。

園庭にこいのぼりがあがった。子どもたちの歓喜の声が響く。こいのぼりは、寒い冬から一気に温かい気持ちへと増幅してくれる。園庭の黄金色の山茱萸と枝いっぱいの淡い姫木蓮の花がさえ、子どもの喜びとともに気持ちがいい。こんな園の雰囲気が子どもを健やかに育む基盤になる。

令和4年4月22日 園長 坂本信行