園長だより

環境を通して行う教育・保育

環境を通して行う教育・保育  

 非常勤職員の園内研修を行った。テーマは、配慮を要する子の支援についてである。今回は、給食関係は除いた。すでに5月に行っていたからである。配慮を要する子の支援で大事なのは、職員の関わり方である。特に行動面で気になる子に対する支援ではそれが重要である。配慮を要する子の支援でよく引き合いに出されるのが氷山モデルである。氷山(気になる行動)は海水(子どもをとりまく環境)に浮かんでいる。海水の塩分濃度が濃いと氷山は浮き、気になる行動は大きく現れるが、逆に塩分濃度が薄いと氷山は海に沈み気になる行動は少なくなる。海水の塩分濃度が職員の対応の仕方で、子どもに合った環境や支援だと子どもの気になる行動は小さくなる。

 幼児の教育・保育は環境を通して行うのが基本である。子どもには個人差があり、子どもに適した環境は大人の関わりである。当園の経営方針は、園児をその子のクラス担当だけが支援するのではなく、全職員で支援することにしている。したがって非常勤職員も園児一人一人の特徴も把握していただきたいとの願いから今回の研修となった。  令和3年11月26日 坂本信行

  

 

コロナ感染症

コロナ感染症対応     

コロナ感染症がようやく落ち着いてきた。岩手県でも感染者0の日が1ヶ月以上続いている。そのような状況下なので、園の行事等も復活に向けて検討している。例えば、この度、保護者面談を計画した。園の経営方針の一つとして、園と保護者が協同で子どもの成長を支援することを掲げているが、コロナ禍で保育参観や保護者面談を中止せざるをえなかった。それが、短時間の面談にはなると思うが、久しぶりに対面での話し合いなので実りのある面談にしてほしい。

コロナ感染症が落ち着いてきたとはいえ、私たちの施設は、マスク未着用の3歳未満児も預かっているので、今後も予防には十分に気を付けていかなければならない。

令和3年11月12日 園長 坂本信行  

作品展

子どもの作品を観る   

 作品展を観た。鑑賞する際、私が気を付けているのは、集団で展示しているので、うわべだけの鑑賞にならないようにしている。それは、子供が何に心を動かされているか、その子供の立場になって推し量り、作品から読み取ることに努めている。

例えば、今回のAクラスは、「夢いっぱい 遊園地みたいな幼稚園」のテーマで取り組んでいた。子どもたちがクループに分かれて、自分たちで考えた楽しくなるような幼稚園づくりに取り組んでいた。その作品に添えられた担任の解説を読むと子どもたちの思いがより深く推し量ることができる。子どもたちの夢いっぱいのアイディアや造りながら改良していく過程や工夫がわかる。

実は、この一連の作業が子どもたちの学びである。担任のグループ毎に対するコメントも適切で、子どもたちの良さを見つけている。

令和3年10月29日 坂本信行  

くねくねして動いていた

くねくね動いていた    

 中津川にサケが遡上してきた。Aクラスはその様子を観察するために14日散歩に出かけた。戻ってきた子どもたちに聞いてみた。全員が「見た!、見た!」と言ってうれしそうだった。ある子が、「くねくねして動いていた」と身体を動かしてその様子を教えてくれた。前日の13日園内研修があった。今回のテーマは、10の姿のうちの「自然との関わり・生命尊重」と「豊かな感性と表現」であった。各クラス担任が子どもたちとのふれあいから一つの事例をそれぞれ紹介しあった。時間の関係で、0歳、1歳、2歳児の事例で終わった。3歳以上の事例は次回に持ち越した。「トンボ」や「あり」と直接ふれあった体験からの子どもの学びであった。まさしく今求められているアクティブラーニングである。豊かな感性とは気づく力、考える力、感じる力を子どもなりの表現で表すことである。身体をくねくね動かして表す身体表現も幼児期の特徴である。このような力を大人はどうかかわって伸ばしてあげるかである。

令和3年10月15日 坂本信行